長床の大銀杏

樹齢800年、喜多方新宮熊野神社の大銀杏



日本国内には、神宮外苑の銀杏並木や国営昭和公園など、印象的な銀杏の風景が沢山あります。
福島にも、県内観光スポット中で常に上位にランクする、しられざる銀杏の名所があります。
それが、会津地方喜多方にある新宮熊野神社の大銀杏です。
源頼義が1055年会津若松に熊野神社を作った後、1089年に現在の喜多方に源義家が熊野新宮社をつくり遷座したのが、現在の新宮熊野神社の成立だと伝えられています。
この時の拝殿は、その後16世紀の戦乱で失われ、1614年になってから、以前拝殿の建材を使い、一回り小さな拝殿を建てたといわれています。これが、現在長床と呼ばれているもので、国の重要文化財でもあります。
ここに植えられている樹齢800年ともいわれる大銀杏は、この寝殿造りで平安期からの年月を感じさせる建物を、夏は大きな枝や葉のスクリーンで引き立たせながら強い日差しを遮り、秋はびっしりと敷き詰められた黄色の絨毯で地面から輝かせるように美しく見せてくれます。
最盛期には100人以上もの神職がいたというほどの大きな施設。
この銀杏は、その一部始終を見つめるご神木でもあります。
元より地震や災害に強いといわれており、東京都をはじめ都市計画上も各所の街路樹に採用されていることも多い銀杏。現在の長床もすでに400年の時を経ていることは、偶然ではないのかもしれません。

長床の大銀杏
所在地
福島県喜多方市慶徳町新宮字熊野2258 
交通案内
東北自動車道会津若松ICから車で30分
駐車場
あり
電話番号
0241-23-0775

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