半田運河

街の運命を変えた阿久比川治水と産業の運河



半田運河は、知多半島北部、阿久比町から半田市に流れる阿久井川と並走する川である十ヶ川を、1600年代後半の元禄年間、治水と新田開発を兼ねた大規模開発時に掘削して整備されたものです。19世紀中ごろの安政年間や1959年の伊勢湾台風時を始めとして工事を繰り返して今の姿になりました。日本の三大運河ともいわれています。
半田運河である十ヶ川と並走し途中で迂回したようにも見える阿久井川は、実は分流ではありません。上流の前田川、矢勝側は再本式の伏越で十ヶ川を飛び越えて阿久井川に合流。更に十ヶ川に合流する英比川の上を阿久井川が伏越で飛び越える複雑さ。
2河川がほぼ並走しているのに、集水域を細かくふり分けて洪水被害を受けにくくしたという、様々な時代の先人の苦労がしのばれる川としても有名です。
長さ573m、幅33mの半田運河の両脇には、古くから続く醸造業のミツカン中埜酢店や関連企業などの建物が並び、生産物を大都市に運ぶ廻船がひっきりなしに行きかっていました。大戦に前後してからは飛行機自動車等の製造業も進出。
現在は黒板張りの中埜酒造やミツカンの蔵をはじめ、さまざまな昔をしのぶ文化施設が立地し、懐かしく特徴ある景観を形作っています。
今も、特に上流域中心に動植物の外来種が少ないことが有名。
春には数百匹のこいのぼり風景が有名なほか、黒澤明監督の映画、姿半四郎のロケ地としても世界に知られています。

半田運河
所在地
半田市中村町周辺 
交通案内
◆電車
名鉄 名古屋駅から、名鉄 知多半田駅下車より徒歩15分
◆車
知多半島道路、半田中央ICから国道247号経由、4.5km
駐車場
あり
電話番号
0569-32-3264


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