大分元町石仏

国指定史跡となった大分を代表する磨崖仏の一つ



大分県大分市元町にある大分元町石仏は、上野丘台地東端の凝灰岩の崖に刻まれた石仏で、石薬師とも呼ばれています。
県南の臼杵石仏と並ぶ大分県を代表する磨崖仏で、昭和9年に国指定史跡となりました。
言い伝えによると敏達(びだつ)天皇の時代に朝鮮半島の百済から来朝した日羅の作と伝えられていますが、具体的な史実はなく、初期仏教集団の地域的活動によるものと言われています。
木造瓦葺の覆堂の中には露出した溶結凝灰岩の岩肌に巨大な薬師如来像を中心に、左に多聞天立像(たもんてんりつぞう)をはさんで、その妻子とされる善膩師童子(ぜんにしどうじ)と吉祥天像が左右に、右に不動明王をはさんで左右に矜羯羅(こんがら)、制口迦(せいたか)の二童子が刻まれています。
近年の研究によれば、薬師如来坐像は11世紀後半の造像で、この頃元町付近は勝津留畠(がちがづるはた)と呼ばれ、宇佐神宮領に組み込まれており、同宮の強大な後ろ立てによる造立と考えられています。
また堂外の向かって右側には、ほとんど摩滅風化してしまった三尊形式の像が二組残されています。

大分元町石仏
所在地
大分県大分市元町2-2 
交通案内
JR大分駅府内中央口より古国府(ふるごう)循環行 約7分、薬師堂前下車より徒歩約5分
定休日
なし
料金
無料
電話番号
097-537-5639

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