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鳳凰三山

南アルプスに聳えるオベリスクと白砂の縦走路



甲府盆地から南アルプスを見上げて目を凝らすと、白い滝のような模様と、その上に聳える塔のようなものが見えます。

それが鳳凰三山のシンボルである、地蔵岳のオベリスクです。 鳳凰三山は南アルプス北部の3つの山の総称です。南から薬師岳(2,780m)、観音岳(2,841m)、地蔵岳(2,764m)と連なります。
鳳凰三山の魅力はなんといってもオベリスクの雄姿と、花崗岩の真っ白い砂礫が敷き詰められた稜線歩きです。富士山や白鳳三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳などの南アルプスの壮麗な景観を眺めながら真っ白な稜線を歩く。そんな最高の時間を楽しむことができます。
登山の難易度としては、基本的にはどの登山口からもコースタイムが10時間以上かかるため、中・上級者向けのとてもハードな山になります。

今回は青木鉱泉から行きはドンドコ沢コース、帰りは中道コースを選択し、日の出前の朝5時近くからスタートし、15時半に下ってきました。 ドンドコ沢コースは沢沿いを登っていくルートで、かなりの急登が続きますが、途中にいくつもの滝を見ることができます。
注意点として、途中の道は落ち葉などがあると道迷いになりやすい(実際途中で二,三度逸れました)ため、よく地図を確認しながら登る必要があります。

鳳凰小屋を越えるとこのルート最大の難関の賽ノ河原にたどり着きます。オベリスクの直下に広がる砂地の坂になっており、3歩進んでは2歩ずり落ちながら進むことになるため、かなりの体力を消耗します。ですがその最難関を越えてオベリスクにたどり着いた時の達成感は最高です!
オベリスクはロッククライミングのような形で登ることになるらしいため、今回は断念し、縦走路へ。地蔵岳から観音岳までは大きな登り返しがあり、ここで心が折れないように注意(1回目は脚の限界を悟りここで撤退経験あり)。縦走路に入ると右側に白峰三山を見ながら歩くことができ、最高のテンションで稜線歩きを楽しむことができます。
特に最高峰の観音岳から最後の薬師岳までの道は、遮るものもほとんどない稜線を、白い地面を見ながら歩くことができ、最高のひと時を楽しむことができます。

薬師岳コースから中道コースを下る場合は、ただただひたすらに黙々と下っていくことになります。正直見どころはほとんどありません(笑)。ただドンドコ沢コースは大きな段差や鎖場など、下るのには怖い箇所が数か所あるのに対し、中道コースは特に危険な箇所もなかったため、安全に下ることができるルートだと思います。

青木鉱泉から周回での登りに中道ルートを選ぶメリットとしては、賽ノ河原の砂地が下りになるため体力の消耗はかなり抑えられることだと思います。ただしなんの見どころもなく2000m近くを登るのはかなりの精神の強さが必要と思われるため、体力面と精神面のどちらを優先するかをしっかり考える必要があるかと思います。

鳳凰三山は登るのにはかなりの体力と根気が必要な中・上級者向けの山にはなりますが、ここでしか味わえない最高の景色が待っています。
ぜひ当動画で行きたいと思えた方は、十分に体力をつけた上で、ぜひ行って見てください!!

鳳凰三山
所在地
山梨県南アルプス市・韮崎市・北杜市 

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