ひめゆりの塔

1941年から約４年間にわたって多くの犠牲者を出した太平洋戦争。
中でも多くの住民を巻き込んだ沖縄戦は戦争の悲惨さを語る上では避けては通れません。

糸満市のとある場所に戦時中に沖縄陸軍病院第三外科が置かれた壕がポッカリと口を開けています。この中で従軍看護婦として怪我人の世話をしていたのがひめゆり学徒隊です。

13歳から19歳の女学生が中心となって構成されたひめゆり学徒隊も多くの方が
戦争の犠牲となりました。
そんな方々の慰霊のために建てられたのが壕の上のひめゆりの塔です。
実際にこの壕でも米軍の攻撃を受け87人もの方が命を落としています。

それを後世に伝えているのがひめゆりの塔の奥にあるひめゆり平和祈念資料館です。
当時の貴重な資料や、生き残ったひめゆり学徒隊の方々が当時の様子を語っている
ビデオなどの展示があり、現代では想像をできないような過酷な沖縄の歴史に
触れることができます。

ここは2022年、平和思想の象徴的存在として戦争の悲惨さや命の尊さを
国内のみならず海外へ発信してきた取り組みがみとめられ、第11回沖縄平和賞を受賞しました。

開館からこれまでに2300万人もの方が訪れており、これからも多くの方へ
平和であることの重要性を伝えていくことでしょう。


沖縄戦では一般市民95000人を含む約25万人近い尊い命が失われたことが
知られており、沖縄にはそういった方達を慰霊する塔が数多くあります。

華やかな観光地である沖縄の観光スポットを巡りながら
ほんの少しでいいので今の平和のために犠牲になった方達に
手を合わせる時間も作って頂きたいです。