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熊野古道

世界遺産 古代の巡礼の路を歩く



紀伊半島の南部に鎮座する熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社。 三社に詣でるための参詣道として古代から栄え、世界遺産にも登録されているのが「熊野古道」。

数えきれないほどの人々が歩いた趣のある古道歩きと、最高の天気のなかの川下りをお楽しみください。
熊野三山と総称されるこの三社は、かつて「日本第一大霊験所」といわれ、 三山を巡る熊野詣は中世では多くの人でにぎわい、「蟻の熊野古道」と呼ばれるほどだったとのこと。

熊野古道は大きく5つに分けられます。
大阪南部から紀伊へ入り、多くの寺社や往時の面影を残す町並みを往く「紀伊路」。
紀伊半島を大きく迂回し、海沿いに熊野を目指す風光明媚な「大辺路」。
北の高野山と南の熊野本宮大社の二大聖地を最短距離で結び、奥深い山を越えていく「小辺路」。
紀伊半島の東側を通り、伊勢神宮と熊野三山を結ぶ、江戸時代から信仰の路として栄えた「伊勢路」。
そして。 熊野三山へ参詣する道筋のうち最も頻繁に使われた経路であり、紀伊田辺から東に転じ山中に分け入り、本宮・新宮・那智の3つの聖地を結ぶ「中辺路」。

今回の旅では熊野古道で最も参詣者の多い中辺路のうち、 発心門王子から熊野本宮大社までの路を歩きました。 そして熊野川を舟で下り速玉大社へ、そして大門坂から那智大社を目指します。
「発心門王子」は本宮の神域への入り口とされる王子。 バス道と並進しながら東へ向かうと、棚田の人がる里を通り抜け、「伏拝王子」へ至ります。
伏拝王子は、昔、熊野参詣の人々が長い旅路の末に、初めて聖地を見ることができ、感激のあまり伏せて拝んだことから名づけられたそうです。
伏拝王子を過ぎ、緩やかな山道を進むと「ちょっとよりみち」の標識があり、そこから階段を上ると展望台があり、大斎原を望むことができます。 そこからしばらく歩くと次第に舗装路となり、いよいよ「熊野本宮大社」に至ります。
「熊野本宮大社」には3棟4殿からなる本殿が、厳格な雰囲気を纏って横一列に並び立ちます。 熊野本宮大社を詣でたあとは、旧社地である「大斎原」へ。 田園の中に一直線に延びる山道の先に巨大な鳥居が聳えたちます。 発心門王子からここまでの路は起伏も穏やかであり、普段運動をしていないような方でもゆっくり歩けば全く問題なく歩くことができる、 熊野古道の最初の路としてお勧めできる路です。
次の場面では小辺路の見どころの1つである、「天空の郷」の別名を持つ「果無集落」へ。 山々を見渡すことができる郷は、まさに天空に住んでいるかのような不思議な雰囲気を纏っていました。
「神倉神社」は「熊野速玉大社」の飛地境内摂社であり、熊野大神が三山より以前に最初に降臨されたと言われている場所です。 かなり急な階段を登ると、御神体であり、今にも落ちてきそうな迫力のゴトビキ岩を見ることができます。 場面は変わり、道の駅 瀞峡街道熊野川から舟で熊野速玉大社まで下ります。 これも立派な参詣道であり、世界でも類を見ない「川の参詣道」として世界遺産に登録されています。 約16kmを1.5時間ほどでゆっくりと下っていくことができ、同乗の語り部さんが川沿いの旧跡や滝などの見どころを案内してくれます。
そし中辺路のクライマックスである「大門坂」へ。 三山の最後の「熊野那智大社」。その手前にある大門坂は当時の階段が色濃く残っており、鬱蒼とした杉木立の中の階段を登っていきます。 最後の那智大社をもう出た跡は、日本三名瀑の1つである「那智の滝」へ。落差133mの大迫力の滝を楽しむことができます。

熊野古道は古代の雰囲気を存分に味わえる最高の路です。 もし興味の出た方はぜひ行って見てください!

熊野古道

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