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鳥海山
夏も残る秋田の雪渓を越えて
その秀麗な山容から「出羽富士」の愛称で親しまれる山・「鳥海山」。
秋田と山形の県境に位置し、標高2,236mと燧ヶ岳に次いで東北で2番目に高く、 夏でも雪渓が見られることや、ニッコウキスゲなどの高山植物がみられるなど、魅力の詰まった山です。
鳥海山は裾野が広いため、どのルートでもかなりの距離と高低差を歩くことになります。 日帰りも可能ではありますが、1泊してゆっくりと楽しむことをオススメします。
今回はブルーラインの最も高い位置にある鉾立山荘近くの登山口から登った動画となります。
時期は8月上旬、麓の酒田が全国最高気温近くになった暑い日でした。 登山口から登り始めてすぐに表れる鉾立展望台は、鳥海山の雄大な姿と、山形・秋田方面と日本海の景色を見ることができる展望台です。
ここまでの路は階段が整備されていて、観光客の方でも足を延ばして見に来ることができます。
さらにそこから高山植物に魅入られながら進むこと1時間ほどで、小浜小屋に至ります。 なお途中にある雪渓付近で登山道が分かりにくくなっていたので、注意して進みましょう。
小浜小屋の裏には火口湖の1つである鳥海湖を見ることができます。 鳥海湖の周りにも高山植物が咲いており、そんな景色をみながらご飯が食べられる絶好の休憩スポットでした。
さらに歩を進めて高度を上げていくと、七五三掛(しめかけ)付近の展望スポットまでたどり着きます。 ここからの日本海方向の眺めが最高に美しかったです。
七五三掛を過ぎて千蛇谷分岐に至ります。ここからは2つの登山道に分岐し、右手を往くと外輪山に沿って進むルート、左手に進むと千蛇谷を越えていくルートになります。
今回は千蛇谷ルートを登ります。 千蛇谷に向けては一度大きく高度を下げていくことになります。千蛇谷を下りきったところには、8月にも関わらず大雪渓が残っており、横切っていくことになります。
雪渓越しに見える外輪山が大迫力でした! そこからは少々キツイ坂をぐんぐん上っていき、1時間ほどで御室小屋にたどり着きます。
御室小屋から山頂である新山に向けてアタックをかけることになりますが、ここからはかなりの岩場が待っています。 もし岩登りに自信のない方はやめておくか、せめて御室小屋に荷物をデポしていくことをお勧めします。
パッと見だとわかりにくい2つの大きな岩山の間のルートを抜けると、いよいよ山頂は目の前です。 最後に山頂の岩山の裏手にまわって登り切り、ようやく山頂に到達です!
ここまで視界の大部分が岩しかない山頂はほとんど見たことがなく、かなり異様な光景でした。
そうして山頂の景色を堪能した後は、外輪山ルートを通って下山します。 外輪分岐までは大きく登ることになりますが、そこからは緩やかな下りをゆっくりと降りていきます。
なお残念ながら私は途中で水がなくなってしまい、脱水症状寸前で下山することになりました。
鳥海山に限らず、夏に登山される方は飲料水がなくならないよう、登山行程をしっかりと計算して準備して行きましょう。
鳥海山は行程もかなり長く岩場も多いため、初心者には少し厳しいかもしれませんが、 その苦労をした分、各所で最高の景色を楽しむことができるオススメの山です!
出羽の名山、興味が出た方はぜひ登ってみてください!